自然と共生する温泉体験を“デジタル温泉制御”で再定義
都市と自然を行き来するライフスタイルを提案するシェア別荘サービス「SANU 2nd Home」を展開する株式会社SANU(東京都目黒区、代表取締役:福島 弦)は、2025年10月1日、伊豆エリアの拠点「伊豆1st」内に同社初となる貸切露天温泉・サウナ施設「Onsen&Sauna」をオープンした。
これまで自然志向の別荘体験を提案してきた同社が、本格的に温浴事業に踏み出す注目の一歩だ。

絶景を独り占め、自然と一体化する設計
施設は海を望む高台に位置し、朝夕で表情を変える海景と満天の星空を楽しめる設計。貸切利用に特化した2室それぞれに、露天風呂、サウナ、水風呂を完備する。
Room Aには大きな水風呂を備えたボックスサウナ、Room Bには丸みのフォルムが印象的なバレルサウナを配置。いずれも旧ホテル時代の大理石浴槽を再利用しつつ、木材と緑を基調にリデザインされている。温泉街にありがちな“画一的な風呂”ではなく、自然と調和したプライベート空間を志向した造りだ。


温泉もクラウド制御 “湯”のIoT化を実現
もう一つの特徴は、SANU独自開発によるクラウド接続型温泉制御システムの導入である。
同社のCCXO(Chief Creative Experience Officer)井上恭輔氏が統括したこのシステムは、湯温・水量などをリアルタイムに制御し、エネルギー効率を高めながらも常に最適な温度を維持するという。
既存設備と比較して1,000万円以上のコスト削減を実現しており、今後は利用者ごとの嗜好(例えば「ぬるめ好き」「熱め好き」など)を反映したパーソナライズ機能の実装も検討中だ。
温泉業界で課題となっている“省エネと満足度の両立”をテクノロジーで解決しようとする試みとして注目される。
自然再生を目的とした拠点展開
SANUは「Live with nature./自然と共に生きる」を理念に掲げ、国内33拠点を展開(2025年11月時点)。
展開する拠点数に比例して森林再生に取り組む“リジェネラティブ”な仕組みを導入しており、単なるリゾート開発に留まらない環境ブランドとしての評価も高い。
今回の「Onsen&Sauna」は、温泉・サウナ分野でもその思想を具現化した施設といえる。
伊豆温泉エリアに新たな潮流
伊豆地域は古くから温泉地として知られるが、近年は若年層を中心に“貸切”や“サウナ併設”へのニーズが高まっている。
その中で、デジタル技術とサステナブル思想を融合させたSANUのアプローチは、地域全体の再活性化への新しい刺激になるだろう。
同社は2029年までに国内外100拠点以上への展開を計画しており、「Onsen&Sauna」で得たデータは他地域の施設開発にも反映される予定だ。
自然とテクノロジー、アナログな“湯”文化とデジタル制御の融合。
温泉の新しい時代が、伊豆の海を見下ろすこの一軒から静かに始まった。
施設概要
名称:SANU 2nd Home 伊豆1st「Onsen&Sauna」
オープン日:2025年10月1日
所在地:静岡県伊豆エリア(SANU 2nd Home 伊豆1st内)
施設内容:貸切露天風呂2室(各サウナ・水風呂併設)
特徴:テクノロジー制御による湯加減の最適化、再生資材を活用した空間デザイン
※問い合わせ先:株式会社SANU 広報(https://corp.sa-nu.com/)




