ここでは、二酸化炭素泉のおすすめ温泉施設も併せてご紹介します。
二酸化炭素泉とは
二酸化炭素泉とは、ひと口で言うと炭酸ガスが溶け込んだ温泉のことです。
1kgの温泉や鉱泉の中に、遊離炭酸を1グラム以上含むものを二酸化炭素泉と呼んでいます。
以前は単純炭酸泉とか炭酸泉と呼ばれていたので、まだ旧名称で表示された温泉も残っています。
また、最近ではラムネの湯と呼ばれることも多くなりました。
温泉に入ると炭酸ガスの泡が皮膚に付着しますが、付着する量は二酸化炭素泉によって違いがあります。
しかし、炭酸ガスの溶け込んでいる量が多ければ、付着する泡が多いとも限らないようです。
二酸化炭素泉の肌触り
入浴すると炭酸ガスの泡が体にまとわりついて、シュワシュワした感触を味わうことができます。
この泡は炭酸飲料に入っている泡と同じものですが、炭酸飲料も冷たいからおいしく、ぬるくなると気が抜けるように、二酸化炭素泉の温泉でも、お湯の温度が高くなると気化して、いわゆる「気が抜けた」状態になってしまいます。
こうなると二酸化炭素泉としての効能はなくなってしまうため、二酸化炭素泉の温泉はぬるめのお湯であることが必須となります。
二酸化炭素泉の温泉に何度も入ったことのある人ならわかると思いますが、どこもぬるめのお湯だったのではないでしょうか。
それは、二酸化炭素泉の温泉は温度を上げられないからなのです。
二酸化炭素泉の効能
二酸化炭素泉の温泉は、心臓病や動脈硬化、高血圧などに効能があります。
それは、炭酸ガスの泡が皮膚から中に浸透し、酸素を送り込んで血行をよくしてくれるからです。
血行がよくなれば、血管が拡張して血圧を下げることができます。
心臓病や動脈硬化、高血圧はすべて、血管が硬くてもろくなるために起こる病気ですから、血管が拡張すればこれらの病気はすべて改善に向かいます。
ちなみに、二酸化炭素泉の温泉に浸かっていると、血流が7倍もよくなると言われていますから、血流が滞ることで起こる病気が改善するのは当然のことでしょう。
このように、二酸化炭素泉の温泉はぬるいのに体が温まるのは、血管を広げて血液のめぐりがよくなるからなのです。
また、皮膚から炭酸ガスが浸透して酸素を送り込むと、皮膚の細胞が活性化するため、皮膚の内側から肌をなめらかにする効果があります。
さらに、皮膚にまとわりつく炭酸ガスの効果で、皮膚の古い角質が取り除かれるために、皮膚の表面からも肌をきれいにしていきます。
二酸化炭素泉の温泉に入ると、肌がすべすべするのはそのためなのです。
二酸化炭素泉の温泉は飲むこともできますが、飲むと消化器病や便秘、腎臓病などに効果があります。
飲むとちょっと苦く感じますが、この苦みが適度に胃腸を刺激するので、利尿作用や食欲増進にも役立ちます。
空腹時に飲むと胃腸によい刺激を与えますが、飲み過ぎると下痢をするおそれがあるので注意が必要です。少しずつ飲み続けると、頑固な便秘も改善しますからぜひ試してみるといいでしょう。
人工の二酸化炭素泉の効能
最近では、スーパー銭湯でも、人工的に作った二酸化炭素泉を提供しているところがあります。
二酸化炭素泉は、人工的に作っても効果があるのでしょうか。
実は、人工的な二酸化炭素泉には、天然に負けないくらいの効能があります。
スーパー銭湯では、専用の装置を使ってお湯の中に直接炭酸ガスを溶かし込むので、純度の高い炭酸ガスが使えるため、お湯の中の炭酸ガスの濃度が高くなるのです。
自然界には0.6％しか存在しない二酸化炭素泉ですが、スーパー銭湯では人工的にそれを上回る効能を作り出せるので、積極的に利用するといいでしょう。
ちなみに、最近では二酸化炭素泉が美容業界でも注目を集めています。
それは、二酸化炭素泉の温泉が血行を促進して、皮膚をきれいにするからです。
このように、血行がよくなれば健康改善にもなり美容にも役立つので、二酸化炭素泉やスーパー銭湯の炭酸泉も、ますます注目されることでしょう。
二酸化炭素泉おすすめの温泉施設
二酸化炭素泉の代表的な温泉旅館として、奈良県にある吉野温泉元湯をご紹介しましょう。
吉野温泉元湯は明治3年創業の老舗旅館で、今も明治を偲ばせる佇まいです。
昔は修験者も入っていた温泉で、吉野の隠し湯とも呼ばれていました。
吉野山にポツンと建つ一軒宿で、自家源泉の濁り湯とともに、牡丹鍋とイワナの塩焼きも絶品です。
6部屋のみの小さな旅館なので大浴場はそれほど広くありませんが、二酸化炭素泉独特の源泉をかけ流しにできるので、贅沢な気分で温泉に入ることができます。
人里離れた場所にあるため、現在でも秘湯と呼ばれる温泉でが、二酸化炭素泉は珍しいので、名湯を求めて訪れる人が絶えない温泉です。
住所：奈良県吉野郡吉野町吉野山902-1
電話：0746-32-3061
じゃらん
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まとめ
二酸化炭素泉は全国に0.6％しかない貴重な温泉です。
二酸化炭素泉は炭酸ガスが溶け込んだ温泉で、1kgの温泉や鉱泉の中に、遊離炭酸を1グラム以上含むものを二酸化炭素泉と呼んでいます。
入浴すると炭酸ガスの泡が体にまとわりつくのが特徴で、血行をよくする効果があるため、心臓病や動脈硬化、高血圧などの改善に役立ちます。
最近では、スーパー銭湯でも人工的に作った二酸化炭素泉を提供しているため、気軽に二酸化炭素泉の温泉と同等のお湯を利用できるようになっています。
