モール温泉の泉質や効能とは?普通の温泉と何が違うの?

モール温泉。なんとなく名前は聞いたことがある方は多いのでは無いでしょうか?しかし、詳しい泉質や効能については知らないという人がほとんどです。モール泉について解説します。

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モール温泉の泉質や効能とは?普通の温泉と何が違うの?
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モール温泉とは?


日本各地に数多くある温泉のなかには「モール温泉」という、知る人ぞ知るマニアに人気の温泉がありますが、温泉の法律である「温泉法」や温泉を定義する「鉱泉分析法指針」には記載がありません。

これは「モール温泉」という泉質には、明確な定義がないことを意味しています。
しかしながら「北海道遺産」に登録されるなど、多くの人々に認知され、親しまれているのも事実。
それは一体どのようなものなのでしょうか。
以下で特徴などを詳しく解説していきます。

モール温泉の由来


「モール温泉」という名前は、ドイツ語で泥炭地を意味する「Moor」をヒントに日本でつくられた造語です。
十勝川温泉で20世紀初頭に名付けられました。
地下に堆積している植物の層を通って湧き出てくる温泉で、植物由来の天然保湿成分や有機物を豊富に含んでいるのが特徴です。

ナポレオンが現役だった18世紀末ごろ、フランス軍の兵士たちは戦いで傷ついた体を泥炭に浸かって治療していたと言われています。

その噂がヨーロッパに伝わり、いち早くドイツに泥炭入浴施設がつくられました。

やがて健康や美容の効能を謳う「moorbad(モーアバッド)」あるいは「peat bath(ピートバス)」と呼ばれるようになり、民間で広く流行するようになりました。

その泥炭の効能に、日本でいち早く着眼したのが、先住民族に「薬の沼」と呼ばれていた十勝川温泉エリアです。

十勝には湿原や泥炭が多く、地層のようになった「亜炭層」から湧き出る温泉を「モール温泉」と名付けたのです。

モール温泉の特徴


日本における「温泉法」では、特定の成分を一定量以上含むものを温泉と定義しています。

一般的に、温泉成分は鉱物資源を含むもので、「モール温泉」の主成分である有機物はこれらの指定成分には明記されていません。

この定義に従えば「モール温泉」は温泉法に基づく「療養泉」の分類についての泉質とは全く別の概念で、いわゆる「温泉」ではないわけなのですが、その効能は多くの人が認める、確かなものとなっています。

植物起源の有機質を多く含み、手触りはトロトロで、肌に触れるとツルツルとした感触があるのが特徴です。
湯色は紅茶や烏龍茶のようにあめ色~コーラ色を呈し、黒湯(褐色湯)のように透明度が極めて低い湯もあります。

療養泉の分類上では、単純温泉や塩化物泉、炭酸水素塩泉などにあたり、効能などはそれぞれに準じています。

モール温泉の適応症(効能)とは?


適応症(効能)としては認められていませんが、天然の化粧水と言われるほどの保湿・保温効果を発揮します。別名「美人の湯」と呼ばれる場合もあります。

泥炭には、抗菌作用や、抗炎症作用、収れん性があり、「フミン酸」には、細胞を活性化して皮膚の再生を促進させる働きがあるそうです。

特に北海道の十勝一帯には、物質を細胞に浸透させやすくする成分を多く含んだ花崗斑岩の層もあり、これらの成分が混ざり合ってできた温泉は、美肌効果をますますアップさせるともいわれています。

モール温泉が楽しめる温泉地


有名な温泉地としては、十勝川温泉(北海道)をはじめ、東鳴子温泉(宮城県)、大川温泉(福岡県)、七福温泉(大分県)などが挙げられます。

十勝川温泉


十勝川温泉は、日本でも珍しい"モールの湯"が湧出しています。
遥か太古の時代より植物が長い時間をかけて堆積し、その亜炭層を通って湧き出る温泉が、植物性の有機物を多く含む"モールの湯"です。
十勝川温泉では地下500~700mから湧き出る55~60度のお湯を使用しています。

東鳴子温泉


14軒の旅館があり、湧出場所により泉質の違いがみられますが、多くに共通しているのは植物腐食成分を含むモール泉の性質を持つことです。
モール臭とよばれる鉱物系のにおいがあり、一部の湯ではこれに重油・シンナー様のいわゆる「アブラ臭」が加わった、自然の恵みを感じる温泉です。

大川温泉


福岡県大川市の「大川温泉 貴肌美人 緑の湯」は、世界でも希少なフルボ酸源泉、モール泉100%掛け流しの日帰り温泉です。
美肌と癒し、健康維持に抜群な温泉を内風呂や露天風呂、家族風呂で愉しめます。

七福温泉


源泉温度が38.1度の、気泡が全身に付くモール温泉。
モール温泉にガス成分がしっかり入っているのは珍しく、鮮度が高くないとまず見られない特徴。
多くの温泉マニアが一目置いている天然温泉です。

モール温泉が楽しめる温泉施設


十勝川温泉 笹井ホテル




天然モール温泉として有名な十勝川温泉。その中でも老舗の温泉宿が「笹井ホテル」です。

“天然の化粧水“とも言われるほど、保湿効果の高い温泉が堪能できます。
お風呂の種類も豊富で、岩造りの露天風呂や檜風呂で天然温泉が楽しめます。

十勝の味覚を満喫できる「北のビュッフェ」でのバイキングも人気で、心ゆくまでお腹を満たすことができます。

住所:北海道河東郡音更町十勝川温泉北15丁目1番地
TEL:0155-46-2211

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森のスパリゾート 北海道ホテル




帯広市にある「森のスパリゾート 北海道ホテル」のモール温泉は、十勝の中でも有数の温泉成分の濃さが自慢のお宿です。

植物由来のフミン酸やフルボ酸の量も多く、高い保湿性と美肌効果から「美人の湯」として知られています。

客室はモール温泉を源泉掛け流しで楽しめる露天風呂付のツインルームや、吹き抜けのあるメゾネットなどさまざまなタイプからお好みの部屋を選ぶことができます。

住所:北海道帯広市西7条南19丁目1
TEL:0155-21-0001

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大川温泉 貴肌美人 緑の湯


世界的にも希少な植物泉を、源泉掛け流しで堪能できる「大川温泉 貴肌美人 緑の湯」。

天然の保湿成分といわれるメタケイ酸がたっぷり含まれ、また有益な薬効成分を含む“フルボ酸”の純度が高いことから、お湯が緑色になり、研究者も注目する知る人ぞ知る名湯と言われています。

フルボ酸とは、太古からの自然が生み出すミネラルを含む有機酸の総称のことで、錆びない体づくり、つまりアンチエイジングが期待できる温泉です。

住所:福岡県大川市中八院241-1
TEL:0944-88-0026

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まとめ


植物由来の有機質を多く含んだモール温泉は、ミネラル、アミノ酸、ビタミン、酵素が豊富に含まれているため、世界でも非常に珍しく、とても注目されている温泉です。
北海道遺産としても認定されているモール温泉で、自然と大地の恵みを感じながら、心身ともに癒されてみてはいかがでしょうか。
《編集部》

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