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五十肩・四十肩におすすめの温泉

五十肩と聞くと、おそらく「50歳前後に肩が上がらなくなる」というイメージを持たれると思います。確かに五十肩を発症するのは主に中高年で、50代に発症のピークを迎えると言われています。

用語集 効能
五十肩・四十肩におすすめの温泉
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四十肩という言葉もありますが、発症した年齢で五十肩・四十肩という呼ばれ方をされているだけで、実は症状としては同じものです。

痛みがあることと、腕を上げられなくなるため、お風呂で髪を洗うことができない、背中のファスナーを締められない、歯磨きがしにくい、電車でつり革をつかむことができない等の問題が生じ、日常生活にかなり支障をきたすようになります。



五十肩・四十肩の原因と温泉の効能


五十肩・四十肩の原因は、実はまだはっきりと分かっていません。
現代医学の発展をもってしても要因はまだ特定されていないのです。

同じような症状の肩こりですが、その多くは筋肉が過度に緊張し、血行不良になって痛みや不快感を覚える症状ですが、五十肩や四十肩は肩関節に炎症が起こる病気で、まったくの別物と考えられています。

治療を行う際には、症状の経過によって対処が変わります。
痛みが一番強い時期には、消炎鎮痛剤などの服用や湿布を使用したり、必要であればステロイド剤や局所麻酔などを使用することもあり、患部をアイシングして炎症を抑えることが重要になります。

慢性期になると、肩関節の可動域を回復させることが目的の運動療法を行います。
この慢性期のタイミングで温熱療法を行うことが効果的です。
肩を温めることで肩回りの血行が良くなり、硬くなった筋肉がほぐれていくことで、肩の可動域を広げていくことが可能になります。

五十肩・四十肩に効果がある温泉の泉質とは?


五十肩・四十肩の改善に効果的な温熱効果は、温泉の持つ一般適応症なので泉質は特に問われません。

その中でも、温熱効果の高い、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉がおすすめです。

二酸化炭素泉


炭酸ガスが溶けている温泉で、日本では比較的少ない泉質です。
入浴すると全身に炭酸ガスの泡が付着し、皮膚から炭酸ガスが吸収されることにより血液の循環を促します。

そのため、温泉の温度が低くても体が温まりやすいのが特徴です。
飲泉するとサイダーのような咽越しです。

炭酸水素塩泉


カルシウム・マグネシウムを多く含むカルシウム(マグネシウム)炭酸水素塩泉と、ナトリウムを多く含むナトリウム炭酸水素塩泉に区別されます。
別名「美肌の湯」と言われる泉質で、肌の角質や毛穴の汚れを乳化して洗い流すクレンジング効果があり、皮膚を滑らかにしてくれます。

一方で、入浴後には肌が乾燥することがあるので、保湿ケアはしっかり行いましょう。

塩化物泉


日本では単純温泉に次いで多い泉質です。
塩分が主成分の無色透明のお湯で、入浴することで塩分が肌の水分蒸発を防ぎ、保温効果が高くなるため体の芯から温まるのが特徴です。

別名「熱の湯」と呼ばれ、血行促進の効果が期待できます。
ただし塩分が多く含まれているので、皮膚が弱い人が長湯をすると、湯あたりなどが起こる場合があるので注意してください。

五十肩・四十肩に効果のある温泉地


鬼怒川温泉


江戸時代に発見され、当時は日光詣の僧侶や大名のみが入ることを許されたという由緒正しき温泉です。

鬼怒川の渓谷を挟んだ温泉街からは絶景を見下ろした客室や豊富な湯量を持つ温泉旅館が立ち並んでいます。

北側の川治温泉とともに「傷は川治、火傷は滝(現在の鬼怒川温泉)」と称され、神経痛や五十肩、疲労回復や健康増進に効くというアルカリ性単純温泉で、肌にも優しい軟らかな泉質です。

那須温泉


開湯は飛鳥時代の西暦630年で、江戸の時代の「温泉番付」では「東の関脇」(横綱不在で2番目の格付)の称号を与えられていた由緒ある温泉地です。

負傷した鹿が傷を癒したとの伝説の残る銘湯・鹿の湯をはじめ、那須温泉には大小さまざまな温泉が点在し、それぞれの温泉で効能・泉質が異なるため、湯めぐりが楽しめます。

嬉野温泉


日本三大美肌の湯で知られる嬉野温泉は九州屈指の名泉として知られ、源泉は17ヶ所で湯量も豊富です。

食塩と炭酸を含有したアルカリ性の湯は良質で、汲み上げ時の温度は約100度あります。

江戸時代は長崎街道の宿場町として栄え、今でも嬉野川の清流に沿って60軒余の宿が立ち並びます。

五十肩・四十肩に効果のある温泉施設


花山温泉 薬師の湯




全国でも珍しい、地下500メートルよりから炭酸ガスの圧力で自噴する湯は、二酸化炭素含有量が療養泉基準の1000mg/kgをゆうに上回る1742.4mg/kg!
自噴した湯を直接湯船に入れることで、浴槽内の炭酸濃度を可能な限り高く保持しています。

温泉濃度もとても濃く、湯船にはびっしり湯の花が付いています。
炭酸ガスは皮膚から吸収されやすく、血管を広げることで血行がよくなり、疲労回復も期待できます。

住所:和歌山市鳴神574
TEL:073-471-3277

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名湯 宝乃湯


宝塚市にあるスーパー銭湯「名湯 宝乃湯」は、地下800mから自噴する天然温泉で、療養泉にも指定されています。
茶褐色の塩化物強塩温泉で、塩分や炭酸成分など濃度がかなり高い温泉です。

浴後は身体がポカポカとよく温まるのが特徴。

有馬温泉と似た温泉で、同じ地下750m付近に有馬断層が在る事が判りました。
その有馬温泉より古い地層を発削し、掘り当てたのが「黄金泉」です。

「自噴かけ流し」と呼ばれている源泉は、日本でも数%しかない、非常に貴重な温泉です。

住所:兵庫県宝塚市中筋3丁目3-1
TEL:0797-82-1126

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入之波温泉 山鳩湯


吉野川の源流近くで、大迫ダム湖畔に立つ「入之波温泉 山鳩湯」。
泉質は重曹成分を含むナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉。

毎分500リットルもの量で自噴する温泉は、時間が経つにつれ無色透明から黄金色に変化します。
大量に含まれる温泉成分が浴槽に付着し、野趣にあふれた自然の力を感じます。

吉野杉の森に囲まれたダム湖を一望しながら、源泉100%かけ流しの露天風呂が楽しめ、最高の開放感を演出します。

住所:奈良県吉野郡川上村入之波
TEL:0746-54-0262

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まとめ


慢性期の五十肩・四十肩の治療は、運動療法や温熱療法を用いるのが基本です。
治療の一環として体が芯から温まる温泉をうまく取り入れ、気分をリフレッシュさせてみてはいかがでしょうか。
温泉に入って体をしっかりと温めれば、ストレスも発散され、リハビリも楽しくなりそうですね。
《編集部》

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