
三重県四日市市の日帰り温泉施設「おふろcafe 湯守座」が、開業9周年を迎える2026年秋に館内をリニューアルする。運営する株式会社Kii companyが発表した。9月28日から約1カ月間休館し、10月30日にリニューアルオープンする予定だ。休館前の現在は、感謝の意を込めてリリニューアルオープン後も使える回数券を、価格を据え置いたまま特売している。
「現代の芝居小屋」を掲げる同施設は、月替わりの大衆演劇ショーや行灯タワーを囲むブックラウンジで知られ、東海エリアで人気を集めてきた。今回のリニューアルでどのような姿に生まれ変わるのか、常連客の関心も高まっている。
9月28日から休館、10月30日にリニューアルオープン
休館期間は2026年9月28日午前10時から10月30日午前9時までの約1カ月間だ。休館初日となる9月28日の午前5時から9時までは、朝風呂のみ通常どおり営業する。休館中はサウナ、おふろ、飲食など館内のすべての営業を停止する。リニューアルオープンは10月30日午前10時を予定している。

あわせて9月28日からはクラウドファンディングの実施も予告した。具体的なリニューアル内容や支援方法は、公式サイトやSNSで順次案内するという。長く快適に過ごせる施設を目指し、サウナやおふろ、食事、休憩スペースなどを見直すとしており、続報が待たれる。
価格据え置きの回数券を先行販売
リニューアルオープン後は入館料の改定を予定している。同社は「新しい湯守座を少しでもお得に体験してほしい」との思いから、現行価格のまま使える回数券を先行販売中だ。ラインナップは次のとおり。
フリータイム回数券は10枚綴りで11,000円(税込)、通常入館より1枚あたり最大480円お得で有効期限は2027年4月30日となる。朝風呂60分共通回数券は10枚綴り5,500円(税込)、1枚あたり最大150円お得で有効期限は2027年10月31日。120分回数券も10枚綴り8,500円(税込)で、1枚あたり最大250円お得、有効期限は同じく2027年10月31日だ。いずれも2冊以上の同時購入で特典が付く。
購入にはおふろcafe会員証(ポイントカード)の提示が必要で、未会員は入会金220円がかかる。支払いは現金または四日市市プレミアム付きデジタル商品券に限られる。休館前に回数券を確保しておけば、リニューアル後もお得に施設を楽しめる仕組みだ。
『現代の芝居小屋』がコンセプトの体験型施設

おふろcafe 湯守座は「現代の芝居小屋」をコンセプトに設計された施設で、館内の象徴である行灯タワーの周囲にブックラウンジやカフェを配し、1日中ゆったり過ごせる空間を作ってきた。月替わりで上演される大衆演劇ショーは入館料だけで誰でも観覧でき、温泉と娯楽を一体で楽しめる点が支持されてきた理由のひとつだろう。
サウナも人気の設備のひとつで、水風呂や外気浴スペースを備え、休憩処では畳敷きの座敷やハンモックなど多彩な過ごし方ができる。飲食メニューはカフェらしい軽食から定番の食事メニューまで幅広く、長時間滞在する利用者にも配慮した構成となっている。今回のリニューアルでこうした設備がどう刷新されるかも注目したい。
館内では大衆演劇のほか、季節ごとのイベントも随時開催されてきた。休館前の現在も通常営業を続けており、リニューアル後の姿を見届ける前に立ち寄ることもできる。
四日市温泉の泉質と地域性
施設が立地する四日市温泉は地下約1,300メートルから湧出する単純温泉で、低張性弱アルカリ性の泉質を持つ。肌当たりがやわらかく刺激が少ないとされ、長湯を楽しみたい利用者にも向いた湯だ。四日市市は伊勢湾に面する工業都市として知られる一方、鈴鹿山脈を望む自然環境にも恵まれ、市内には日帰り温泉施設が点在する。湯守座はその中でも大衆演劇と組み合わせた体験型の施設として独自の地位を築いてきた。
運営はKii company、ONDOホールディングス傘下

運営会社の株式会社Kii company(三重県四日市市、代表取締役・宮本昌樹氏)は、世界遺産の熊野古道を擁する紀伊半島を中心に、温泉・宿泊施設の開発と運営を手がけている。四日市温泉 おふろcafe 湯守座のほか、三重県いなべ市で「いなべ阿下喜ベース/おふろcafe あげき温泉」も運営し、地域活性化に取り組んでいる。
Kii companyは株式会社ONDOホールディングス(埼玉県比企郡ときがわ町、代表取締役・山崎寿樹氏)の傘下企業だ。同ホールディングスは株式会社温泉道場、株式会社さかなと、株式会社埼玉武蔵ヒートベアーズなども擁し、「地域を沸かす」を掲げて新たな価値創造や人材育成に取り組んでいる。全国各地で温泉施設のリブランドや運営を手がけるグループとして知られ、今回の湯守座リニューアルもその一環に位置づけられる。
グループでは既存施設の魅力を継承しつつ、地域の観光資源と組み合わせた企画を各地で展開してきた実績がある。湯守座についても、9周年という節目を経て、地元四日市の新たな交流拠点として再出発する狙いがうかがえる。
施設概要・アクセス情報
おふろcafe 湯守座は三重県四日市市生桑町311番地に所在する。電話番号は059-332-2611。近鉄四日市駅などから車での来店が想定され、詳細なアクセス方法は公式サイトで案内されている。営業時間や最新の休館情報も、公式サイト(https://ofurocafe-yumoriza.com/)で随時更新される予定だ。
リニューアルへの期待
リニューアル休館は10月30日まで続く見通しで、地域の日帰り温泉として親しまれてきた同施設が、9周年を機にどのような姿へ生まれ変わるか注目される。休館前に訪れて現在の姿を目に焼き付けておくのもよいだろう。
四日市温泉一帯は伊勢湾岸自動車道や東名阪自動車道からのアクセスがよく、名古屋方面からの日帰り利用者も少なくない。周辺には四日市コンビナートの夜景スポットや鈴鹿山脈の登山口もあり、観光や仕事帰りの立ち寄り湯としても定着している。リニューアル後は既存の常連客に加え、新たな客層の取り込みも期待されるところだ。休館明けの反応にも注目したい。
公式サイトでは今後、リニューアル後の設備やサービスの詳細が順次公開される見通しだ。クラウドファンディングの内容も含め、地域の温泉ファンにとっては続報を待つ楽しみが増えたといえるだろう。休館明けにどのような姿で迎えてくれるのか、10月30日のリニューアルオープンを心待ちにしたい。





