
島根県は、冬の観光客を増やすための宿泊支援策「温泉と美食でおもてなし 冬旅しまね宿泊キャンペーン」を実施する。対象の宿泊プランを予約すると、最大5,000円分の割引クーポンを使える。クーポンの発行開始は令和8年11月9日(月)午前10時の予定だ。
対象になるのは、じゃらんと楽天トラベルで予約する宿泊プランである。泉質に恵まれた温泉と、地域色のある食を組み合わせた旅を後押しする狙いで、島根県は冬季の観光誘客と観光消費額の拡大を目的に掲げている。
クーポンの発行と宿泊期間
クーポンの発行開始は令和8年11月9日(月)午前10時(予定)。対象になる宿泊期間は、令和8年12月1日(火)から令和9年3月25日(木)までだ。ただし、令和8年12月26日(土)から令和9年1月3日(日)は対象外となる。年末年始をまたぐ旅行は、この期間を外して計画する必要がある。
島根県の特設サイトによると、クーポンは先着配布で、なくなり次第終了する。発行開始日に合わせて予約サイトを確認しておきたい。クーポンの内容は、宿泊予約サイトごとに異なる点にも注意が必要だ。
3,000円と5,000円、2種類のクーポン
クーポンは3,000円と5,000円の2種類。利用人数はどちらも2名以上、最低利用価格はどちらも15,000円となっている。違いは使えるエリアだ。
項目 | 3,000円クーポン | 5,000円クーポン |
|---|---|---|
利用人数 | 2名以上 | 2名以上 |
最低利用価格 | 15,000円 | 15,000円 |
利用可能エリア | 全エリア | 西部・隠岐エリア |
3,000円のクーポンは島根県内の全エリアで使える。5,000円のクーポンは、西部エリアと隠岐エリアの宿泊に限られる。西部エリアは大田市、川本町、美郷町、邑南町、浜田市、江津市、益田市、津和野町、吉賀町。隠岐エリアは海士町、西ノ島町、知夫村、隠岐の島町が対象だ。
じゃらんや楽天トラベルで、他の地方公共団体が発行する宿泊割引クーポンとは併用できない。3名以上で泊まっても、割引額は変わらない。連泊でも、クーポンの適用は1回限りである。
割引の大きさを具体的に見ておこう。最低利用価格の15,000円のプランに3,000円のクーポンを使えば、単純計算で2割引になる。西部・隠岐エリアで5,000円のクーポンを使えば、同じ価格帯で3割強の割引だ。
西部エリアには、浜田市や益田市といった日本海沿いの市や、津和野町のような山あいの町が含まれる。隠岐エリアは離島の4町村だ。観光客が少なくなりやすい冬に、遠方のエリアへの宿泊を促す設計になっている。
予約先と問い合わせ
予約できるのは、じゃらんと楽天トラベルの2サイト。詳しい条件は、リリースに添付されたチラシか、キャンペーン特設サイトに載っている。特設サイトのURLは https://www.kankou-shimane.com/fuyutabi-shimane2026 である。
観光情報の問い合わせは、島根県観光振興課(代表)0852-22-5292
じゃらん・楽天トラベルのキャンペーンについては、島根県観光振興課 キャンペーン担当 0852-22-6323
宿泊プランの内容は、各宿泊施設へ直接問い合わせる
メニューやプランの内容は施設によって違う。割引を使う前に、プランの詳細を予約ページで確かめておくと安心だ。
冬の島根で味わえる食
島根県の特設サイトは、冬の旅の楽しみとして日本海の味覚を挙げる。山陰の松葉ガニは「極上品」とうたわれ、新鮮なら刺身でも甘みを楽しめるという。島根で水揚げされるノドグロ(アカムツ)は、脂の乗りがよい白身魚として紹介されている。
肉なら、県内で生産される黒毛和牛の「しまね和牛」がある。きめ細かな霜降りと、やわらかな食感が特徴だ。
主食や酒の話題もそろう。出雲そばは日本三大そばの一つで、皮ごと挽くため麺は色が濃く、コシと香りがある。大田市の在来種を使う三瓶そばは、深みのある濃い味が持ち味だ。宍道湖や神西湖で育つヤマトシジミのしじみ汁は、旅の健康食として勧められている。日本酒も、清らかな水と米による旨みがうたわれている。
クーポンの対象は宿泊プランである。プランの内容は施設ごとに異なるので、温泉と食の両方を楽しみたい人は、食事の内容まで予約ページで見比べたい。
神話と湯の記録が残る温泉地
特設サイトは、県内の温泉地も紹介している。江戸時代末期に開湯された温泉は、約150年の歴史を持つ。とろりとしたお湯は「美肌・美人の湯」とも呼ばれ、無料の足湯がある。
奈良時代に開湯した日本最古級の温泉の一つは、『出雲国風土記』に「一たび濯げば形容端正しく、再び沐すれば万病悉く除ゆ」と記された。3か所の足湯スポットや、縁結びのパワースポットとして「恋来井戸」「恋叶い橋」もある。
静かな山あいに湧く旭温泉は、無色透明で肌ざわりがやわらかい。元湯「あさひ荘」では日帰り入浴ができ、源泉を配合した透明石けんは土産に向く。『出雲国風土記』に「須我の小川の湯淵の村の川中に温泉あり」と残る温泉地は、松江藩藩主の松平不昧公が訪れた記録があり、「松江の奥座敷」とも呼ばれる。
温泉津温泉は、世界遺産・石見銀山の一部として登録された港町の温泉地だ。しまね観光ナビによれば、薬師湯がある温泉街は全国で唯一、重要伝統的建造物群保存地区にある温泉地だという。クーポンの対象エリアに含まれる大田市にあるため、5,000円クーポンの利用先として検討できる。
石見の湯治場、温泉津温泉の歴史
5,000円クーポンの対象になる大田市には、開湯約1,300年とされる温泉津温泉がある。JTBの紹介ページによると、港町に広がる温泉地で、世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」の一部として登録されている。レトロな木造建築が並ぶ景観も見どころだ。
泉質はナトリウム塩化物泉で、多種多量の有効成分を含む。源泉そのものは透明だが、空気に触れると薄い茶褐色などに変わるという。外湯は「元湯」と「薬師湯」の2か所。元湯には、傷を負った狸が傷を癒やしたという伝説が残る。
薬師湯は大正ロマンを感じさせる洋風の建物で、平成17年(2005年)に日本温泉協会の審査で最高評価の「オール5」を取得した。かつて石見銀山の銀を運び出す港町として栄えた一帯で、薬効の高い湯治場として県外からも客を集めてきた。
予約前に確認したい注意事項
割引を受けるには、条件の見落としを避けたい。まず、クーポンが適用されるのは、2名以上で利用する15,000円以上の対象宿泊プランだ。1名での宿泊や、15,000円に届かないプランは対象外となる。
次に、クーポンの内容は宿泊予約サイトごとに異なる。じゃらんと楽天トラベルのどちらで予約するかによって、表示や利用方法が変わる可能性がある。予約前に、各サイトのキャンペーンページで確認しておくとよい。
また、クーポンは先着での配布になる。なくなり次第終了するため、発行開始の11月9日午前10時以降は、早めの取得が安心だ。対象の宿泊期間に入る12月から3月まで、県内の宿を探す時間は十分にある。
主催と運営会社
キャンペーンの主催は島根県観光振興課。プレスリリースを出した島根県は、本社所在地を島根県松江市殿町1番地とし、電話番号は0852-22-5111、代表者は丸山 達也氏である。官公庁・地方自治体のリリースとして、PR TIMESで公開された。
冬の島根は、温泉と海の幸を一緒に楽しめる季節だ。2名で15,000円以上のプランなら、旅費の負担を抑えつつ県内の宿を選べる。発行は先着順なので、11月9日午前10時の開始時刻に合わせて、予約サイトで宿泊プランを探してみたい。


